「携帯電話のSIMロック解除義務化がやってきた!」とニュースが飛び交いましたが、さて、SIMロックというのはどういうことでしょうか。解除義務化の恩恵にあずかるためにも、その仕組みはぜひ基本知識として知っておきたいですね。携帯電話購入の計画をするためにも、ショップ窓口で購入するときにも、店員の言っていることが分かりやすいはずです。「とりあえず、携帯電話繋がればいいや」なんてことがないように。
そもそもSIMカードとは?
SIMロックとは?ということを理解するためには、最初に「SIMカード」というものがあることを知らなければいけません。SIMカードは、携帯電話の中に入っているカードで、電話番号などのキャリアの認証ICとなっています。注意したいところは、カードといってもSDカードなどの記憶媒体ではないところ。写真や音楽を入れておくところではないのです。そこで、電話番号を認証するSIMカードをなぜロックしているのかということが疑問点としてあがってくるでしょう。
SIMロックと販売形態
SIMロックとは、イメージ的にいえば高速道路で使うETCカードを車に固定した感じです。現実のETCカードはカードを引き抜いて他の車に乗っても挿して使うことができますが、もしもカードが固定されていたら、両方一緒に買い替えということになるのです。携帯電話でいえば、キャリアが新しい端末が発売された時に、本体だけでなく回線も自分のところで契約してもらうためです。回線と本体は、SIMをロックすることで一体となって販売されてきたのです。
SIMロックとは
SIMロックとは、本体に挿したSIMカードにロックをかけるということです。ロックをかけることで、他の端末で挿したりしても使えないようになっています。あくまでキャリアは今まで、本体プラス回線というセットで販売することで利益をあげてきたのです。新しい端末が発売されればユーザーは欲しくなりますが、本来携帯電話は高額なもの。そこで回線を継続させるため多額の補助金をだすことで新機種と一緒に回線を売っていたのです。また、この継続をしない場合は違約金発生ということで、他のキャリアに移らないようにしてきました。
しかし、ここでSIMロックを解除することで本体と回線を分離させて考えることができるようになりました。SIMロックというのが、人々にとってちょっと選択の自由がなくて鬱陶しいようなイメージだったことが分かりますね。2015年5月よりSIMロック解除義務化ということをうけて、各社対応を発表していますが、契約してからや180日間(約6ヶ月)の継続利用の後でSIMロックが解除可能になるというものです。それまで2年間契約にしばられてきたことを考えると、まさに画期的といえます。
SIMロックがかかっていないメリット
SIMロックが解除されるということで周囲が騒いでいるところをみると、どうやら歓迎すべきところのようですね。ロックがかかった状態ではできなかったものが、SIMロックを解除して入れ替えて利用することができることで、海外で現地のSIMを入れることができて地元の回線を使うのと同様にできたりします。今まではロックされていたため、海外のWi-Fiを拾ったがために高額の請求がくるということがありました。今度はSIMをロックから解除されることで、格安で自分の必要な機能をチョイスしていれることもできます。また二年縛りといわれてきたものからも開放されるでしょう。