「Y!mobile」と聞いたらどこのMVNOを想像しますか?何となく「Y!」と頭についているあたり、ヤフー系かな?なんて思う方も多いかも。ところが実はソフトバンクモバイル系で、「Y!」文字はYAHOOは関係ないのですね。元はイーモバイルがウィコムを吸収合併し、新ブランド「Y!モバイル」が誕生しました。でもここで疑問はなぜ「Y」ってところですよね。このブランドをめぐってはヤフーがソフトバンクからイーアクセスの株式を買収するという発表があったのですが、結局買収せず業務提携を留めてしまうという出来事があったのです。そのため「Y!」はその名残とも言われているのですが「EnjoyとかhappyのYを含む言葉の力でユーザーに魔法をかけたい」という意味でもあるようです。最近ではヤフーとも連携したサービスを提供したりもするY!mobileですが、さてユーザーにかける魔法とはどんなものでしょうか?
Y!mobileのプラン
Y!mobileのプランは大きく三つに分かれます。「スマートフォン・タブレット」「Pocket wifi」「ケータイ(PHS)」です。ここで気がつくのですが、公式ページなどを見るとSIM単体での販売表示がみあたりません。「あれ?今話題の格安SIM市場に参戦しなかったのか?」と不思議に思ったりもしますが、実はよく見るとちゃんと参戦しております。もちろん格安SIMに走ろうという人々を繋ぎとめるかのような安さも健在ですが。
ホームページのスマホプランに記載してある料金は基本料で、SとMとLと月々の通信容量で決まります。基本料金は「パケット定額サービス」+「通話無料サービス」がセットになっています。スマホプランSは月々1GBまで2980円、Mは月々3GBまで3980円、月々7GBまで5980円となっています。割引適用加入月より25ヶ月間がこの価格で、その後は1000円アップという感じです。そして、この料金は実は端末代・オプションサービスは含まれていません。SIMのみの販売の場合は、対象プランはスマホプラン(タイプ1)とシェアプランとなっています。
シェアプランはスマホプランを加入している人が、データ通信容量をタブレットなどの別端末で分け合うことができるというプランです。最大3枚のUSIMカードが使えて、タブレットだけでなく他社が販売するSIMフリー端末にももちろん利用できます。
Y!mobile接続実績端末
一番気になるのは、自分の端末やお目当ての端末が「接続できるのか」というところです。気になるiPhoneですが、SIMフリー版の5Sと6がタイプになります。iOSは8.1.1から8.1.2の最新が対応可能です。他のスマートフォンと違うところは、APN設定の際にはプロファイルのインストールが必要になります。APN(アクセスポイント)はホームページにもユーザー名からパスワードまで記載されています。
Y!mobileのメリットデメリット
低通信容量にしておいた場合に、オーバーしてしまうと低通信速度になってしまいます。それが他のMVNOであれば200kbpsであるのに対して128Kbpsというちょっと極端な下がり方になってしまいます。500MBで500円支払えばそれを回避することができますが、結局パケットを使った分月額料金が跳ね上がります。通常1GBくらいだと、使い道に困るくらい少ないのですが、3GBだとあまり使わない方向け。7GBだと動画やアプリを駆使する方には結構足りなくなってしまうプランなので、ハードユーザー向けではないのかもしれません。
また、料金は当初は割引が利いてデータ量+音声で比較的安い印象ですが、購入して26ヵ月後には1000円も一気に値上げされてしまうという、忘れた頃に値上げというのが注意点でしょう。
当初はデメリットも多く感じられたYmobileですが改善されてきていて、端末が少なかったのも増えてきましたし、以前は取り扱いがなかったiPhoneもSIMフリーであれば対応できるようになりました。ユーザーが比較的多くないためか通信が遅く感じられなかったりもするのですが、まだまだ地方などでは圏外が繋がりにくいところが多いようです。PHSの取り扱いもあって音質も良いのですが、高速道路や新幹線のデッキでの使用は向いていません。
時折すごく魅力的なキャンペーンや割引などが提示されたりして、思わず低いデータ容量で契約しがちですが、そのキャンペーンが終わったときを考えると本当に必要なプランにしておいたほうが無難だというユーザー口コミもあります。